生態心理学とリハビリテーションの融合研究大会(2020/2/29〜3/1,静岡県浜松市)のWebサイトが公開されました

第6回 生態心理学とリハビリテーションの融合研究会 (大会長:樋口貴広,副大会長:和泉謙二,会場:浜松市リハビリテーション病院)が,2020年2月29日(土)〜3月1日(日)の日程で開催されます。詳細および参加申込みについては,以下の大会webサイトをご覧下さい。

https://shizuokaecoken.wixsite.com/website

大会コンセプト

「リズムと自己組織化」

ヒトの運動には固有のリズムが存在し、その振動数によって身体各部が協調して動くこともあれば、協調していないときもある。固有の振動数が協調されたときに引き寄せ合う現象により、一つの違った形や機能を示すことがある。動物の運動の根底にはこの原理、つまり協調構造を生み出す「自己組織化」の原理が存在する。自己組織化理論は「ヒトを対象としているリハビリテーション」領域への応用として、ダイナミカル・システムというモデル化された考え方がある。ダイナミカル・システムは機能的で課題特定的であることから、ヒトの行為を進めるうえでの「協調構造」を実現する上での必要条件によく当てはまる。加えて、ヒトの身体各部の運動の位相差が秩序パラメータとして考えられ、生態が持っている固有のリズム(神経学的にも運動学的にも)の影響も加えられる。今回、リズムと自己組織化について、多くの知見を得て、生態心理学的視点からリハビリテーションへの応用について視野を広げていきたい。

大会長
樋口 貴広(首都大学東京 人間健康科学研究科 教授)

本研究会は,生態心理学と呼ばれる学問の知識をトピックとして,リハビリテーション従事者と研究者の双方向的に交流することを目指した研究会です。講演などの研究発表セッションに加え,リハビリテーションの現場で実践されている手法を体験するセッションを用意しています。研究者にとっては,科学的貢献の可能性を体験ベースで考える機会となります。またリハビリテーション従事者にとっては,客観的意見に基づき実践の意味を捉えなおす契機にもなります。活発な討議や情報交換が行われ,その成果がリハビリテーションへの還元,ならびに研究の発展につながることを願っております。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

副大会長
和泉 謙二(共立蒲原総合病院 静岡県理学療法士会会長)

第1回「生態心理学とリハビリテーションの融合研究大会」(通称:コラボ研)は,2010年に熱海市を会場として開催されました.それ以前より生態心理学を治療的根幹に置き,また生態心理学研究者の方々を講師に招いて講習会を開催しておりました.大会は,研究者と臨床家が理論的な整合性をとるに留まらず,実際に臨床場面で実践している実技を体感していただくことから新たな視点を見出すべく第6回となる今回まで開催してきました.もちろん臨床家にとっては,臨床活用できうる理論的背景を学び活用できる貴重な機会になると思います.是非とも足をお運び下さい.